ロマンス小説感想日記

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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

火星の人 アンディ・ウィアー

火星の人〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)

  • アンディ ウィアー
  • 早川書房
火星の人〔新版〕 下 (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕 下 (ハヤカワ文庫SF)

  • アンディ ウィアー
  • 早川書房
The Martian: A Novel (English Edition)

The Martian: A Novel

  • Weir, Andy
  • Ballantine Books

 

 映画はだいぶ前に見たけど、小説も読んでおこうかなと。私は普段SFはあまり読まないけどアンディ・ウィアーの小説は面白いと思う。映画も良かったけど、やはり原作の内容をだいぶ端折っているので、小説だと主人公のマークが遭遇するハプニングがさらにてんこ盛りで面白かった。

 この作品は、とにかく宇宙飛行士のマーク・ワトニーのキャラクターが素晴らしいのよね。火星にひとりぼっちで置き去りにされたのに、仲間を恨むことなく、知恵を絞って何とか食糧を確保し生き延びようとする不屈の精神に脱帽。いつ死ぬかわからない危機的な状況でもユーモアを忘れず、最後まで希望を捨てずに頑張る彼を応援せずにいられない。映画よりも小説のほうが彼のユーモア精神が発揮されていて、そのコミカルな発言に何度も笑わされた。

 NASAの人たちが、マークを助けようと必死になってプランを練り、中国まで巻き込んだ壮大なプロジェクトを実行するのがとても面白かった。タイムリミットが迫る中、みんなが一丸となって取り組み、失敗しても諦めずに代案を考え出すのが凄い。仲間の宇宙飛行士たちもみんな優秀で面白い人ばかりで良かったし、化学の蘊蓄も満載でなるほどと感心させられた。元気をもらえること請け合いの爽快なストーリーが楽しかった。

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