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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人 アンドリュー・メイン

Looking Glass (The Naturalist Book 2) (English Edition)

Looking Glass (The Naturalist Book 2)

  • Mayne, Andrew
  • Thomas & Mercer

 

 A・メインはマジシャンで作家という珍しい経歴の持ち主だけど、彼のウェブサイトを見てみたら、企業のAI活用をコンサルティングする会社(?)を創設したと書いてあった。手広く色んなことを手掛けているのね~。ウィキペディアによれば「新しい機能の発見のための GPT-4 の貢献者」とのことで、小説を書く時もチャットGPTをフル活用しているに違いないわね。

 生物学探偵シリーズの2作目を今更ながら読んでみた。1作目 (→感想)もそこそこ面白かったけど、2作目はさらに面白さがアップしていた。前作ではかなりヘタレだった主人公のセオが逞しくなっていて、危険な連続殺人犯を捕らえるために奔走していた。相変わらず生物学や遺伝子工学の蘊蓄が満載で興味深い。実際に生物学の教授が書いているんじゃないかと思う程だけど、作者の経歴には特にそういうことは書かれていないから独学で勉強したのかしら。チャットGPTで情報を検索しまくって書いているのかもね。

 本作はトイ・マンと呼ばれる子供をターゲットにする恐ろしいシリアル・キラーの正体を、セオがテクノロジーを駆使して突き止めるストーリー。驚くような方法で犯人を追跡するのが面白かった。明らかになった事実がまた恐ろしくて驚愕。セオのキャラクターが独創的で、普通の警察ものとは一味違うミステリーが楽しいシリーズだと思う。

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