ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

涙は風にふかれて ダイアナ・パーマー

 ハーレクインの大御所、ダイアナ・パーマーの長編ロマンス。人気作家で翻訳もたくさん出ているけど、どうしてそこまで人気があるのか、この作者の良さがいまひとつわからなくて不思議に思っているのよね。これまで何冊か読んで、それなりに面白かったけど、特別上手いとは思えなかったので。

 これは1990年の作品だから、一昔前のメロドラマ風で少々陳腐ではあるけれど、山あり谷ありのストーリーで退屈することなく、そこそこ楽しく読めた。でもキャラクターの魅力という点では、ヒーローの言動がやや一貫性に欠け、人間性に疑問を感じることもあり、あまり好きになれないタイプだった。カウボーイのヒーローって好きなんだけどなあ・・。ヒロインも、最初のうちは母親の言いなりで、あまりにも自主性に欠けるキャラクターだったので好感が持てなかったけれど、だんだん成長して強くなっていったのが良かった。ヒロインの成長物語としては悪くなかったと思う。(それにひきかえヒーローはあまり成長していないような・・。)

 お嬢様と貧しいカウボーイのロマンスで、ヒロインはお金持ちだったけど父親が借金を残して亡くなり一転して貧乏になるのだけど、ヒーローにとっては家柄の良いお嬢様であることは変わらず、粗野な自分は彼女にふさわしくないと思い続けている。ふさわしくないと思っているにしてはやたらと偉そうな態度で、ヒロインを侮辱してばかりいるから、もうちょっと殊勝なところを見せてくれればいいのに。ヒロインはひどいことを言われてもヒーローをずっと愛し続けていて、自己主張の強い欧米の女性には、こういうヒロイン像はあまりウケないんじゃないかと思うのだけど、なぜかこの作者は、いつもこういうパターンよね。思うに、最後の最後でヒーローが反省してヒロインにひれ伏すという水戸黄門的なワンパターンに中毒性があって、つい読んでしまうという人が多いんじゃないだろうか。まあ、ハーレクインは全般的にそんな感じだろうけど。

 自分はダイアナ・パーマー中毒(笑)にはなっていないので、あまり読んでないけど、こういう傲慢なヒーローと虐げられるヒロインのロマンスもたまに読むと面白いと思う。

涙は風にふかれて (mirabooks)

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  • 作者:ダイアナ パーマー
  • 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ジャパン
  • 発売日: 2020/01/10
  • メディア: 文庫
Denim And Lace (English Edition)

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  • 作者:Diana Palmer
  • 出版社/メーカー: Mills & Boon
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