これはAli Hazelwoodという新人作家のデビュー作で、先月発売されてすぐにベストセラーになったコンテンポラリーロマンスの話題作。リケジョで研究が忙しくデートする暇もないヒロインが、男性とデートするべきだとうるさく言う親友を黙らせるために、イケメンの若い教授に付き合っているふりをしてもらったら・・・というあらすじ(だと思う)で、すごく面白そう。評判も良いみたいだしどこかの出版社が翻訳を出してくれないかしら。ヒストリカルロマンスはそれほど売れていない新人作家でも結構翻訳されるのに、コンテンポラリーはなかなか翻訳が出ないよねえ・・。アメリカでバカ売れしているEmily Henryとかも翻訳出てないし。
こちらはギリシア神話の改作ということで話題になっていたロマンス。ハデスにさらわれたぺルセフォネの話をモチーフにしていてかなりHotらしい。Barnes&Nobleの2021年のBest Romance Top10に選ばれてます。そこそこキャリアがあり、過去に数回RITA賞のファイナリストにもなっている作家なので面白いのでは?!
最近はロマンス小説界も多様化していて、アフリカ系の主人公のロマンスを描いているJasmine GuillroyやTalia Hilbertが人気だったり、Helen Hoangの自閉症の主人公のロマンスがヒットしたり、傾向が変わってきているけど、ケイシー・マクイストンのゲイのロマンスが日本で売れたのなら、多様性の観点からHelen Hoangもイケるんじゃないかしら。
↑アスペルガー症候群で他人と親密になれないヒロインが男性のエスコートを雇ってあれやこれやを練習するというストーリー(たぶん)で、とってもsexyでsweetでheart-warmingなロマンスとのこと。2018年のGoodreads Choice Award受賞作。現在シリーズ3作目まで刊行されてるけどこの1作目が一番面白そう。
ちなみにアメリカで来年春に発売予定のケイシー・マクイストンの新作は女子高生が主人公のヤングアダルト向けのロマンスだそうです。
ヒストリカルはあらすじはどれも似たり寄ったりなので面白いかわからないけど、Haper St. Georgeは人気上昇中の作家。デビュー当初はハーレクインヒストリカルでヴァイキングのロマンスを書いていたみたいだけど、↓この作品が出世作。
最近、表紙がイラストのヒストリカルが多い気がするけど、Martha WatersやEvie Dunmoreはかなり人気があるみたい。
まあヒストリカルに関しては、ジュリア・クインやリサ・クレイパス、ロレイン・ヒースみたいな定評のある作家の新作が順調に翻訳されていればそれでいいんだけど。J・クインはブリジャートンシリーズの再販ばかりで新作がずっと出ていないよねぇ。
(追記)
この記事の閲覧数が予想外に多かったので、1年後にまた同じ主旨の記事の2022年版を書いています。よろしければご覧ください。→ロマンス小説の原書 注目作